役員報酬を減らして社長のお金を増やす?
税金でトクする人、ソンする人
今回は三部作の完結です。趣旨をご理解いただくため、まずは最初のコラムからご覧ください。最初のコラムに移っていただいても、このページに戻ってこれるようになっておりますので、ご安心ください。
最初のコラム:社長が賢くお金を残す方法
節税には3つの種類がある
高額な役員報酬をもらい続ける為には『会社の存続』が絶対条件です。そのためには簡単に潰れない強い会社にするべく手元資金を厚くすること、金融機関からの信用を獲得することが不可欠です。それまでは役員報酬や旨味のある節税を”ある程度”我慢する必要が出てきます。
しかし、日ごろから多くのリスクを背負う社長に我慢を強いるのも残酷な話です。そこで今回のコラムでは、会社の手元資金を厚くしつ、社長が恩恵を受ける節税の活用法を提案いたします。
『節税』と一口にいっても手法は様々で難しく感じる人は多いかもしれませんが、大きく分けると3つのタイプしかない、非常にシンプルなものです。
1.納税額を減らし、手元のお金を増やせる
2.納税額も現金も減るが、簿外にお金を残せる
3.納税額も現金も減る
一般的な『節税』のイメージは2,3に分類されます。それらは派手で、金額も大きいのが特徴ですが、税務調査や資金繰りのリスクが伴うことを忘れてはいけません。もし、あなたの会社が「簡単に潰れない」状態になって”いない”のなら、まずは1に分類される節税を使って、会社を強くすることを優先にしつつ、社長の旨味を最大限に味わってほしいのです。
では、具体的に、どのような方法があるのか。代表的な例を一つ紹介いたします。
お金の流れを変えるだけで現金は増える
それは、社長の住居費用を会社が負担(借上げ社宅)することです。
ここでは年間家賃240万円(月額20万円)で考えてみましょう。
① 社長の年収が900万円の場合…
税金で約280万円引かれた所得から家賃240万円を支払うと、380万円しか残りません。では、家賃の9割を会社が負担してくれたら、どうなるのでしょうか。
② 会社が家賃の9割(216万円)を負担した場合
会社が家賃を負担することで、社長が自由に使えるお金は216万円増えました。しかし、その一方で会社から216万円多く失われているわけですから、プラマイゼロだといえます。
では、この家賃負担の醍醐味は、どこにあるのか?それは会社が負担した家賃相当分だけ役員報酬を減額することにあります。
役員報酬を下げれると社長の手取りが減る。そう思う方は多いかもしれませんが、今回のケースでは異なります。
③ 社長の年収を700万円に減額すると…
額面年収は200万円下がっていますが、実は①と比べると社長は130.6万円も自由に使えるお金が増えています。
役員報酬を下げなかった頃と比べると85.4万円減っていますが、会社にとって経費である役員報酬200万円と社会保険料15万円が節約できているため、会社のお金は約215万円多く残せています。
つまり、会社は家賃負担をしても、役員報酬の減額で相殺しているため、プラマイゼロ。その一方で社長の手元には130万円も多く現金を残すことに成功しています。
このように税法を上手く活用し、お金の流れを少し変えるだけで、手元に多くのお金を残すことができるのです。
住居を持たない社長はいなく、分譲でも適用できるため、この借上げ社宅の節税手法を使わない理由はないはずです。
節税の注意点
この他にも税務調査のリスクを最大限に抑えながら、会社と社長の手元資金を確実に厚くしていく節税方法はあります。ただし、導入には社内規定などのルール整備が必要となる以上、顧問税理士のスキルが重要となります。
残念ながら、このような提案を税理士全員が行っていないため、税理士を選ぶ際は注意しなければなりません。
このコラムを見て、現在の税理士に要望すれば対応してくれる場合もあるでしょう。しかし、社長から相談しないと動かない税理士に不安を覚えませんか? なぜなら、 それまでずっと会社と社長に損を与えていたわけですから、今後も社長自ら動かない限り、提案をしてこないと考えるのが自然です。
もし、どのような税理士を味方に付ければよいのか分からない。とお考えでしたら、ぜひ弊社までご相談ください。弊社の高い要望に応えてくれる優秀な税理士を無料で紹介いたします。
追記
今回の提案例について、反対する税理士は一定数存在します。反対される場合は納得のいくまで理由を確認してください。 なお、弊社では顧問税理士さんへの直接的な交渉は承っておりませんが、改善に向けた交渉のアドバイスは差し上げられます。
弊社では無理な紹介は差し上げておりませんので、ご相談だけでも構いません。弊社としても、顧問税理士サービスに不満を覚えるお客様の声を伺えることは、マーケティングのヒントとなるため、大変ありがたいことだと考えています。