意外と難しい税理士探し
顧問契約は、税理士選びのゴールではなく、スタート！
分かっているようで、よく知らない税理士との顧問契約
■税理士探しは意外と難しい？！
顧問税理士を探す方法は、インターネットが普及する前は知り合いからの紹介が最も多かったようですが、現代は「とにかくインターネットで探す」という時代なんだと思います。
実際、インターネット検索すれば、溢れんばかりの税理士事務所のホームページに出合えるのですから、探す側からすると便利な上に、選び放題ですから無理もありません。
しかし、情報が多すぎるのも問題です。
事実、弊社にご依頼をいただくお客様の多くも「 税理士のホームページをいくつも見たけど、よく違いがわからなかった 」と仰っていました。
それもそのはず。 税理士のサービスは専門分野ですから、違いを理解するのも簡単ではありません。その上、飲食店、ホテルや旅行プラン選びなどと異なり、税理士を選ぶ機会なんて滅多にないため、その経験値が圧倒的に足りない！のです。
顧問税理士という職業は、経営者にとって最も身近な専門家でありながら、意外と理解されていないものなのです。
税理士を選ぶ際に重視すべきことは？
■ 税理士ではない税理士紹介会社だからこそ伝えられること
何を基準に税理士を選べば良いのか分からない状況で、いくら税理士のホームページを見比べても気疲れするだけです。そして、それが妥協に繋がることは想像に難しくありません。
では、具体的に何を基準にして税理士を選べば良いのか？
税理士ではない税理士紹介会社だからこそ伝えられるポイントをご紹介いたします。
■ 税理士の真価は顧問契約を結んでから問われるもの
結論から申し上げれば、目の前にいる税理士と顧問契約を結ぶことで、どのような未来を得られるのか？を見極めることが税理士選びの成果を左右させます。
この理屈をご理解いただくために、少しだけ寄り道します。
『 税理士職業賠償責任保険 』
名前のとおり、税理士が納税者から賠償を求められた際に対応する保険ですが、賠償請求の数は２０１８年で５３２件に上り、件数・金額とも５年間で倍増しています。※現在の加入状況は個人が５割、法人が８割
損害の内訳として紹介されていたのは、税優遇の受け損ない、手続きミス、必要以上の納税、最も多いのが消費税。顧問先としては、賠償によって金銭的な損害をカバーされるのは安心できるポイントですが、一番はそのようなトラブルに巻き込まれないことです。
そのため税理士と顧問契約を結ぶ際には、このようなトラブルに巻き込まれないか？損失を与えるようなリスクを抱えていないか？といった未来に焦点を当てる必要があるのです。
誰でもできる税理士の良し悪しの調べ方！
■ 顧問税理士が損失を与えていても気づく事は困難
賠償請求が増えている背景の一つに、インターネットの普及によって納税者の知識が向上したことが挙げられていました。つまり、以前までは、税金の専門家である税理士の仕事ぶりを評価するのが難しかっただけで、現代では納税者を誤魔化しにくくなっているのです。
しかし、それでも税金の専門家である税理士の評価が簡単になったわけではありません。
事実、コミュニケーションの問題で税理士変更を希望するお客様に税理士を紹介したところ、毎年ムダに税金を納めていたことが発覚した！といったケースは珍しくないのです。
つまり、この問題の本質は、毎年ムダに税金を納めていたことにお客様はまったく気づいていなかったところにあります。 もし、コミュニケーション上の問題がなければ、税理士を変更することなく、今もムダに税金を納め続けていたことでしょう。
■ 顧問税理士には最低限クリアして欲しい基準
税理士選びを成功させるために、まずは先に紹介したような”失敗するリスク”の排除が不可欠です。
排除の精度を高めるためにはノウハウが必要ですが、実は誰にでも簡単に調べられる指標は存在します。
税理士会では、毎年のように行われる『 税制改正 による複雑化 』を念頭に、税理士向けに講座を設け、税理士の受講状況を下記のサイトで公表しています。
外部サイト：「研修受講義務の履行等に関する情報」
気になる税理士がいましたら、ぜひ、こちらでチェックしてみてください。
■ 仕事に対するスタンスを税理士に求めるのも必要
とはいえ、実際のところ「 すべて受講している ＝ 優秀な税理士 」と片付けるのもムリがあります。
しかし、謙虚な姿勢を持って情報更新に努めている姿勢がある！というのは大きな要素ではないでしょうか？
先に触れた通り、税制改正は毎年のように行われるのですから、税理士自身は謙虚な姿勢を持って自身のアップデートに取り組むのが健康的だと思うのです。
実際、当社が頼りにし、紹介した企業様に有益な仕事をしてくださっている税理士の皆さまは１００％受講されていました。
■税理士紹介会社からのメッセージ
今回のコラムで紹介したポイントは最低限クリアすべき基準に過ぎませんが、それでも失敗を回避する指標としては参考になるのではないでしょうか？
企業経営をする上で何度も経験する事のない税理士選び。
経験値の積みようがない税理士選びのサポートを税理士紹介会社として行うことはもちろん、今後も当コラムを通して、皆さまの知識増に貢献できるよう更新していきますので今後ともご覧いただけると幸いです。
